長谷八幡宮 (京都市左京区)
Hase-hachimangu Shrine
長谷八幡宮  長谷八幡宮 
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松の巨木
 緩い上り坂の参道が長谷八幡宮(はせ はちまんぐう)へ続く。社殿は、深い森を背にして建てられている。八幡神社、八幡宮とも呼ばれる。長谷、花園、中、三宅の4集落の氏神として祀られた。
 祭神は八幡大神(第16代・仁徳天皇)、惟仁(これひと)親王、追加祭神は石清水八幡宮神座として第一殿(中御座)に第15代・応神天皇、第二殿(西御座)に比咩大神(ひめのおおかみ)、宗像三女神の市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)、田心姫命(たごりひめ)、湍津姫命(たぎつひめ)、第三殿(東御座)に神功皇后(じんぐうこうごう)を祀る。 
 なお、惟仁親王に代わり惟喬親王を祀るともいう。(「京都府地誌」)。旧村社。
◆歴史年表 創建の詳細、変遷は不明。
 平安時代、857年、第55代・文徳天皇の第1皇子・惟喬親王の御願により、八幡大神と共に文徳天皇の第4皇子(惟喬親王の異母弟)・惟仁親王を勧請したともいう。ただ、異説もある。以来、皇居の艮(北東)に当ることから、国家鎮護の社として祀られたという。
 986年-1010年、本殿は21年毎の式年が行われていた。
 室町時代、1477年、祭礼での猿楽見物のことが記されている。(『後法興院記』)
 1485年、長谷、花園、中村三村の産土神になっていた。(『兼致郷記』)
 1488年、祭礼見物のことが記されていてる。(『後法興院記』)
 1491年、祭礼での猿楽見物のことが記されている。(『後法興院記』)
 1498年、祭礼での神事能のことが記されている。(『後法興院記』)
 安土・桃山時代、1576年、祭礼で丹波系の猿楽者が演能していた。(『兼致郷記』)
 江戸時代、元和年間(1615-1624)、寛永年間(1624-1645)初期とも、第108代・後水尾天皇、皇后・東福門院により社殿修復が行われた。
 近代、1879年、摂社・蔭山神社(長谷小字御殿町)は、当社に併合となる。末社・稲荷神社・貴船神社・鴨宮神社、北社(元大字中小字栗栖)、春日神社・山王神社・蔵王神社(元大字長谷小字堀池町)も合祀した。
 大正期(1912-1926)初期、八瀬村の宮司宅焼失により、神社関係書類一切を失う。
 現代、1979年、大鳥居が事故により破損する。
 1980年、大鳥居が修復された。
 1983年、石清水八幡宮神座が追加祭神として祀られた。
◆建築 社殿は、下鴨神社の社殿の一部を移築したという。江戸時代初期の元和年間(1615-1624)に、社殿が大破し、後水尾天皇、東福門院が修復したという。現在、覆屋内に本殿が建てられている。
◆摂社・末社 神明社、稲荷神社、山王神社、春日神社、疫神社、蔵王神社、鴨皇(鴨宮?)神社、梅宮神社、蔭山神社などが祀られている。
 摂社・蛭子神社(祭神・蛭子尊)が社殿の西にある。創建の詳細、変遷は不明。
 摂社・蔭山神社(高皇産霊神)は、社殿の南にある。平安時代、838年頃より長谷小字御殿町に祀られていた。1879年に当宮に併合された。
 末社の疫神社・蔵王神社・鴨宮神社を合祀している。
 春日神社、山王神社、蔵王神社は、平安時代、861年に勧請された。元大字長谷小字堀池町にあり、1879年に合祀になる。
 ほかに北社が祀られていたという。かつて元大字中小字栗栖に鎮座した。1879年に当宮に合祀されたという。
◆天文法華の乱 社殿北の小川の畔、森の中に、役の行者の石像?、石仏、「妙法蓮華経」の石塔が立てられている。
 石塔は、室町時代、1536年の松ヶ崎天文法華の乱と関わりがあるという。山門衆徒(比叡山延暦寺)、南近江の守護六角氏らによる松ヶ崎への襲撃が行われた。
◆樹木 境内にはモミ、マツの大木が茂る。
◆祭礼 近代、1872年以前の例祭日は8月15日だった。以後、10月23日に変更になり、1973年より10月10日になった。
 祭礼は古くより盛大に行われており、少なくとも室町時代には、鉾、獅子舞、御供などがあり、丹波系の神事猿楽、神事能も奉納されていた。この地に多くの別荘が営まれていたことから、貴人も度々祭りの見物に訪れていた。(「兼致郷記」「後法興院記」)
 江戸時代まで、翁舞、神輿が出て、競馬神事とともに、風流踊り(灯籠踊り)も知られていた。(「山城名跡巡行志」)(「北肉魚山記」)
 現在は、10月10日に催行されている。神事に続き行列は太鼓、旗、小榊、板、供え物唐櫃、大榊、鉾、神輿、神主・馬、一番定・馬(車)などが練る。
◆年間行事 歳元日祭(1月1日)、祈念祭(2月28日)、湯立神事祭(4月29日)、宵宮祭(10月9日)、神幸祭(神輿渡御)(10月10日)、御火焚祭(11月28日)、松立の日(12月29日)、除夜祭(12月31日)。 


*年間行事は中止・日時・内容変更の場合があります。
*年号は原則として西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。

*参考文献 当宮由緒、『岩倉長谷町千年の足跡』『洛北岩倉誌』『京都 神社と寺院の森』


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拝殿

本殿の覆屋

本殿

右より神明社、稲荷神社、山王神社、春日神社、疫神社、蔵王神社、鴨皇(鴨宮)神社、梅宮神社

蔭山神社

蔭山神社

モミの大木

境内北の小川

役行者

役行者

石仏像

「妙法蓮華経」の石塔

愛宕燈籠、参道脇
長谷八幡宮 〒606-0026 京都市左京区岩倉長谷町   
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