法泉寺 (京都市左京区)
Hosen-ji Temple

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「見真大師遷化之旧蹟」の石碑


 下鴨本通に面して法泉寺(ほうせんじ)は建つ。旧地は親鸞とゆかりが深い。東本願寺の堂衆地であり、代々の住職は堂僧、堂衆として本山御堂に奉仕する。 
 真宗大谷派(東本願寺)、本尊は阿弥陀如来。
◆歴史年表 鎌倉時代、1262年、親鸞は弟・尋有の善法坊(現在の中京区馬場押小路下る虎石町)で亡くなったという。
 江戸時代、元禄年間(1688-1704)、善法院跡(虎石町)に、本山懇望により親鸞の往生地を永く顕彰するために法泉寺は建立されたという。
 1864年、禁門の変により、本尊、御影像、井桁を除いて寺の記録、宝物はすべて焼失した。
 近代、1926年、境内南に隣接していた柳池小学校校地(中京区柳馬場通御池上る虎石町)の拡張に伴い、5年余りの京都市との折衝を経て、境内は強制収用になる。このため、寺は下総町(上京区烏丸通、現北区)に移る。
 1945年、堀川通の延長工事により、境内は建物強制疎開になる。下総町より移転し、本尊、開山聖人の御影像などは泉龍寺に一時遷した。その後、寺地は各所に移る。
 現代、1948年、一時、上京区相国寺東門前町に仮移転し、本尊を迎えた。
 1958年、現在地(左京区)に再移転した。
◆親鸞 平安時代-鎌倉時代の僧・親鸞(しんらん、1173-1263)。見真大師。京都 の日野(伏見区)に長男として生まれた。父は藤原北家の流れをくむ日野有範。母は源氏の出身。幼くして両親を失う。1181年、叔父・日野範綱に連れられ、9歳で青蓮院・慈円のもとで出家得度し範宴(はんねん)と称した。以後、比叡山横川首楞厳院の堂僧として20年間修行を続けた。東塔無動 寺谷の大乗院で修業する。1201年、29歳の時、比叡山を下り、六角堂に参籠、師・源空(法然)の導きにより、浄土教に帰依した。1204年、法然が定 めた「七箇条制誡」弟子のひとりとして連署する。1205年、法然は『選択本願念仏集』の書写、法然肖像を描くことを許す。1207年、承元(じょうげ ん)の法難により、専修(せんじゅ)念仏停止(ちょうじ)にともない、35歳で越後に流罪になり、僧籍剥奪される。禿釈親鸞と自称する。1211年、赦免 され、1214年、42歳で妻・恵信尼、子らとともに関東での布教を行った。晩年、1235年頃、恵信尼らと別れ、末娘・覚信尼と京都に戻る。1256年、長男・善鸞を義絶した。弟・尋有の善法坊で90歳で亡くなったという。浄土真宗の祖。
 浄土真宗の教義が体系化された6巻からなる『教行信証』(1224)などを著した。この年に立教開宗し、「非僧非俗」を宣言した。罪深い身である者は、 阿弥陀仏の本願力を信じ、念仏を唱えることが基本であるとした。絶対他力の自然法爾、悪人こそが本願により救われるという悪人正機を唱えた。
◆仏像 本尊は、平安時代の恵心僧都(源信、942-1017)作という阿弥陀如来になる。
 聖人、ほかの御影像がある。
◆石碑 現在、旧法泉寺(中京区柳馬場通御池上る虎石町)門前に、「見真大師遷化之旧蹟」の石碑(外村与左衛門寄進、1888年)が立てられている。
 1939年に法泉寺が下総町へ移るに際して、石碑は永代にわたり残し、下総町へ移ったことも刻まれた。新境内地の門前には、新たな石碑(下村用三郎氏寄進)が立てられた。その後、この新しい石碑は現在地に再移転され、いまも門前脇に立てられている。
◆虎石 善法坊(現在の中京区馬場押小路下る虎石町)境内には法泉があったという。
 親鸞が坊に止宿した際に、井戸を掘ると清水が湧いた。水底に不思議な石があった。石を引き揚げると、虎が臥した形に似ており、雌雄の文も鮮明だったという。親鸞は「虎石」と名付けたという。親鸞は石を深く愛した。親鸞が亡くなった時、石は哀しい声を出した。また、涙を流したという。人々は奇異に思い、虎石の名が広まった。町名も自ずと虎石町(中京区)に改められた。いまもその町名が残る。
 後に虎石は、伏見城(伏見区)に移され、さらに深草の宝塔寺(伏見区)を経て、東大谷祖廟(東山区)に移されたという。
 虎石の写し、石の井桁は、火災焼失を免れ、当寺に移されている。なお、「衣掛の松」も植えられていたという。江戸時代、貞享年間(1684-1687)に焼亡した。(『法泉寺略縁起』『拾遺都名所図会』)


*年号は原則として西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。
*参考文献 『法泉寺略縁起』『京都歴史案内』


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map  法泉寺 〒606-0816 京都市左京区下鴨松ノ木町80  075-781-1305
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