宮道神社 (京都市山科区)
Miyaji-jinja Shrine
宮道神社 宮道神社 
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手水舎


手水舎






本殿覆屋
 宮道神社(みやじ じんじゃ)は、勧修寺の南に隣接している。宮道大明神、二所大明神ともいわれた。 
 祭神は、宮道氏の祖神・日本武尊(やまとたけるのみこと)、その子・雅武王(わかたけおう)を祀る。
◆歴史年表 平安時代、898年、宮道氏により建立された。宇治郡(京都市、宇治市)を本拠とする古代豪族・宮道氏の氏神になる。
 後に、勧修寺所縁の宮道弥益、列子、藤原高藤、藤原定方、胤子を合祀した。
 近代、1890年、現在の本殿が再建されている。
◆宮道氏 宮道氏(みやじし)は、日本の氏族の一つ。発祥地は三河国宝飯郡宮道郷ともいう。諸説あるが、饒速日命(にぎはやひのみこと)を祖とする物部守屋の後裔ともいう。山城国宇治郡を本拠とした宿禰(すくね)姓(かばね)の宮道氏が知られていた。平安時代、835年、宮道吉備麻呂、宮道吉備継らが朝臣姓を賜っている。
 宇治郡大領(郡司)という平安時代前期の官人・宮道弥益(いやます、生没年不詳)の娘(妹とも)・宮道列子(れっし、?-907)は、内大臣・藤原高藤の妻となり、藤原胤子(いんし/たねこ、? -896)を産んだ。
 胤子は、第59代・宇多天皇女御になり、第60代・醍醐天皇らを産み、宮道氏は天皇家の外祖父として栄えた。
 その後も、宮道氏は、武家・寺家蜷川氏(蜷川氏)として、藤原高藤家は勧修寺流藤原氏として朝廷に仕えたという。
◆宮道弥益
 平安時代前期の豪族・宮道弥益(みやじ の いやます、生没年不詳)。山科栗栖野(山科区)に住む。山城宇治郡の郡司。882年、従五位上、主計頭(かずえのかみ)。娘・列子が藤原高藤に嫁ぐ。884年頃、その娘・胤子(いんし)が第59代・宇多天皇女御になり、885年、第60代・醍醐天皇を産む。以後、外戚として栄え、宮内大輔(たいふ)に昇った。
 900年、醍醐天皇が母のために居宅を勧修寺に改めた。近くに氏神社の宮道神社がある。
◆宮道列子 平安時代前期-中期の女性・宮道列子( みやじ の れっし、?-907)。山城宇治郡の郡司・宮道弥益の娘。藤原高藤の妻となり、胤子(いんし)、定国、定方らを産む。884年頃、その娘・胤子(いんし)が第59代・宇多天皇女御になり、885年、第60代・醍醐天皇を産む。列子は天皇の外祖母となる。従三位、没後、贈正一位
◆藤原定方 平安時代前期・中期の公家・歌人の藤原定方(ふじわら の さだかた、873-932)。内大臣・藤原高藤の次男。三条右大臣と称した。
◆藤原高藤 平安時代前期の公家・藤原高藤(ふじわら の たかふじ、838-900)。公卿・歌人の藤原冬嗣の孫・藤原良門の子。号は勧修寺内大臣。
◆藤原胤子 平安時代前期の第59代・宇多天皇の女御・藤原胤子(ふじわら の いんし/つぎこ、?-896)。父は内大臣・藤原高藤、母は宇治郡司・宮道弥益(いやます)の娘・列子(れっし)。鷹狩りに出た高藤が、列子と一夜をともにして生まれたという。(『今昔物語』)。884年頃、第58代・光孝天皇の第7皇子・源定省と結婚。885年、長男・維城(のち敦仁、第60代・醍醐天皇)を産む。887年、夫が皇族復帰し即位する(第59代・宇多天皇)。888年、更衣。892年、従四位下に叙され女御の宣旨を受けた。子・敦仁親王の立太子後、同年亡くなる。
 897年、醍醐天皇の即位により皇太后を追贈。勧修寺流の実質的創設者になる。小野陵に葬られた。
◆歌碑 三条右大臣(藤原定方)の歌碑がある。「小倉百人一首」 25番、「名にし負はば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな」(「後撰和歌集」、701年)
 「逢坂山」に「逢う」、「さねかずら」に「さね(寝)」、「くる」に「ツルが繰(く)る」「来る(行く)」がそれぞれ掛詞になっている。逢坂山のサネカズラがツルを延ばすように容易に、人に知られることなく、あなたのもとへ行くことができたらいいという恋歌となっている。


*年号は原則として西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。
*参考文献 案内板、案内碑、『京都・山城寺院神社大事典』『京都大事典』


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本殿覆屋

本殿
三条右大臣(藤原定方)の歌碑、「名にし負はば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな」 勧修寺門跡・筑波常遍(つくば じょうへん、1935-)の歌碑、「清みましし御祖のことも偲ばれん永久に静まる宮道の社」、2007年

勧修寺に植えられているサネカズラ。サネカズラ(実葛)は、マツブサ科の常緑つる性木本。ビナンカズラ(美男葛)の別名は、かつてツルの皮を剥いで、水を加えた粘液を整髪料に使っていたためという。
 宮道神社 〒607-8226 京都市山科区勧修寺仁王堂町17-1 
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