換骨堂(元真如堂) (京都市左京区)
Kankotsu-do Temple
換骨堂(元真如堂) 換骨堂(元真如堂)
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「換骨堂」の扁額


境内南の蓮華岡 石不動明王



蓮華岡 石不動明王
 真如堂の北東にある尼寺・換骨堂(かんこつどう)は、東向山蓮華院という。かつて、念仏堂(ねんぶつどう)と称された。真如堂の旧跡地といわれ、元真如堂(もとしんにょどう)とも呼ばれた。かつて、真如堂の境外塔頭だった。 
 曹洞宗。
 尼寺霊場(尼寺三十六か所霊場第24番)の一つ。
◆歴史年表 平安時代、この地には、東三条院の宮(962-1002)の御所「女院離宮(白川ノ離宮)」が置かれた。
 984年、994年とも、比叡山の戒算(かいざん)が、延暦寺常行堂に安置の阿弥陀如来像を、神楽岡(かぐらおか、吉田山)東の女院離宮の地に遷して開創したという。請願は、東三条院の宮による。
 992年、離宮は寺院に改められた。
 995年、第66代・一条天皇の勅願寺になる。
 室町時代、1379年、焼失する。
 1468年、応仁・文明の乱(1467-1477)により焼失し、その後荒廃した。難を逃れた本尊は、比叡山西塔・黒谷青竜寺へ遷され、その後も坂本・宝寺院、洛中の一条町へと遷された。乱後の復興時に、浄土宗に改宗する。浄土門の念仏者、時宗僧、門徒による勧進(寄付)があったことに因む。
 1484年、1485年とも、室町幕府8代将軍・足利義政、妻・日野富子の寄進により当地に戻った。
 安土・桃山時代、1569年、織田信長の二条城(上京区)構築に伴い、一条通北(上京区)へ移転した。その後、豊臣秀吉により京極今出川(上京区)に再移転させられた。
 江戸時代、1606年、本堂を建立した。
 1693年、真如堂が現在地(左京区)に移り、この地には、「念仏堂」を建て小堂だけが残された。以後、元真如堂と称された。
 1830年、大地震により一時荒廃する。
 1842年、1843年とも、尼僧黙旨が尼衆の請に応じて尼僧寺院として再興する。曹洞宗に改めた。以後、永代尼僧の住職を許され、「換骨堂」と称した。
◆戒算 平安時代中期の僧・戒算(かいざん、963‐1053)。比叡山で天台を学び、後に浄土教を修めた。992年、真正極楽寺(真如堂)をひらく。999年、涅槃仏をつくり奉納した。昼夜の念仏を唱え、浄土経典を講義した。
◆藤原詮子 平安時代の女御・藤原詮子(ふじわら の せんし、961-1001)。父は藤原兼家、母は藤原時姫。道長の姉。幼少期を東三条殿で過ごす。978年、第64代・円融天皇の女御となり、980年、第66代・一条天皇を産む。986年、一条天皇即位後、皇太后になった。991年、太上天皇に準じ院号を授けられ、東三条院となる。1001年、四十賀(よそじのが、40歳になった祝い)が行われた。別当・藤原行成の邸で亡くなる。
◆伝承 真如堂の本尊・阿弥陀如来は、当初、比叡山延暦寺の常行堂に安置されていた。ある夜、比叡山の戒算と東三条院に夢告があった。本尊は、「尺余の檜一千本、一夜に生ずる所有るべし霊夢あり」と、戒算、東三条院のそれぞれの夢に老僧が現れた。東三条院の殿舎(白川ノ離宮)に檜が生えたことから、群生を利益(りやく)し、女人済度(さいど)のために、戒算は、本尊を神楽岡東の女院離宮に遷して真如堂を開創したという。(『花洛名勝図会』中の「元真如堂」(1864)
 別の逸話がある。蓮華童子は、耆闍崛山(ぎしゃくせん、釈尊が法華経を説かれた霊鷲山)の土を持ち、戒算に与えた。この土は、釈尊説法の座下の土という。この上に本尊を安置すれば、永く当山を守護しようと告げて消えたという。
◆不動明王 境内の石龕(せきがん)の中に不動明王立像(53㎝)が安置されている。右に矜羯羅童子(こんがらどうじ)、左に制吒迦童子(せいたかどうじ)が肉彫りされている。花崗岩製。
◆墓 境内の本堂裏に、東三条院の供養塔がある。鎌倉風の五輪石塔になる。江戸時代作とみられる。
◆水 戒算上人が、本堂建立中に蓮華童子の教示により発掘したという「閼伽井(蓮華水)」がある。その功徳により、当地での火災は起きなかったという。
 「蓮華井」「功徳水」「醍醐水」とも呼ばれ、いまも湧水がある。


*非公開。
*年号は原則として西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。
*参考文献 『京都・山城寺院神社大事典』『昭和京都名所図会 2 洛東 下』『京都の寺社505を歩く 上』


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「元真如堂 念仏堂旧跡」の碑

東三条院の供養塔

境内にある井戸「閼伽井蓮華水」

蓮華岡 石不動明王脇にある「閼伽井(蓮華水)」
map 換骨堂(元真如堂) 〒606-8414 京都市左京区浄土寺真如町元真如堂82-2 075-771-6351
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