鎌達稲荷神社 (京都市南区) 
Kentatsu-inari-jinja Shrine
鎌達稲荷神社 鎌達稲荷神社
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本殿


本殿

 鎌達稲荷神社(けんたつ いなり じんじゃ)は唐橋西寺公園内、平安京に造立された西寺跡にある。平安時代の陰陽師・安倍晴明の子孫・阿部家、土御門家の鎮守社だった。また、代々の天皇の祈願が行われ、畿内七道の総産土神として、天下泰平・五穀成就の祈願所だったという。敬愛の稲荷になる。
 祭神は、倉稲魂命(うかのみたまのかみ)、猿田彦命(さるたひこのみこと)を祀る。 
 勝負運祈願・競技勝利・賭博勝利、社運隆盛、出世祈願、大入・商売繁盛、交通安全、子供守護、五穀豊穣、夫婦和合などの信仰を集める。奇跡を呼ぶ力が強いといわれている。
◆歴史年表 創建の詳細は不明。
 奈良時代、711年、鎮座という。伏見稲荷大社よりも古く元稲荷社とも伝えられる。
 室町時代、1538年頃、創建ともいう。かつて、葛野郡七条村大字梅小路字東頭の土御門邸東方付近にあり、陰陽師・安倍晴明の子孫の安倍家・土御門家により祭祀が行われてきた。 
 江戸時代、1620年、社殿が再建された。
 1850年、改築されている。
 1857年、新社が造立される。 
 近代、1911年、国鉄の梅小路軌道拡張工事に伴い、現在地に移転している。
 現代、1996年、新社が建立された。
◆安倍家・賀茂家・土御門家
 平安時代、安倍晴明(921-1005)没後、陰陽道は安倍家と賀茂家により世襲された。平安時代、梅小路八条一帯には、陰陽師の土御門家の屋敷があったという
 鎌倉時代、1384年、安倍有世以来、安倍家は土御門と姓を変える。室町時代、1565年、賀茂在富の後継がなく賀茂家は廃絶する。土御門家は、天文の術に加え、賀茂家の暦の術も継承する。土御門家は応仁・文明の乱(1467-1477)以後、若狭国に移る。
 江戸時代初期、徳川家康の命令で土御門家は、若狭より京都に戻り、梅小路に大規模な邸宅を与えられた。 
 1618年、幸徳井友景が陰陽頭に任じられ、賀茂氏は復活するが、堂上の土御門家の下、昇殿を許されない地下に置かれる。1683年以後、陰陽師は免許制になり、発行する土御門家が支配し、近代、1870年、陰陽道の廃止まで続いた。
◆浄蔵貴所  平安時代の僧・浄蔵貴所(じょうじょうきしょ、887-946)。比叡山の呪術憎、法観寺の住職、雲居寺(うごじでら)の僧ともいう。八坂庚申堂(金剛寺)を建立したという。948年、傾いた八坂の塔を法力で元通りに直したという。金剛寺に住んだともいう。952年、浄蔵の加持祈祷後、微風により塔と宝鉾が動き、唸り、大地が揺らぎ、元に戻ったという。また、寺に入った賊十数人を大声で一喝し失神させ、その罪を諭したという。
 浄蔵は、堀川の一条戻橋の名の由来に関わりがある。また、祇園祭の山鉾・山伏山の人形は浄蔵がモデルといわれている。
◆勝負運の神 当社は、勝負運、賭け事の神としての篤い信仰を集めている。
 平安時代、平安京には東寺、西寺の二寺が建立された。その後、西寺は廃寺になる。東寺がその後も存続し、巨大寺院としていまもあるのは、東寺の北に鎌達稲荷が祀られていたことによるとの伝承がある。
 以来、東寺は西寺に勝ったとして、勝運の信仰が集まったという。また、当社は、陰陽道・土御門家の鎮守稲荷社であることから、効験の強さもあると信じられてきた。
◆サムハラ サムハラ呪符は災難除け、奇跡、勝運を招くお守りとして人気がある。身に付けていると事件事故に遭わないとされ、戦国時代以来信仰を集め、日清・日露戦争の際には弾除けの御利益を授かるとされ、兵士が携えた。
◆墓 平安時代の僧・浄蔵貴所の塚がある。
◆杉の大木 旧地の境内にかつて杉の大木があり、天狗(猿田彦大神)が宿ったとされ、稚児の育成を守護したという。 
◆年間行事 元旦祭(1月1日)、節分祭(2月節分)、 初午祭(3月21日)、例大祭・唐橋子供祭(5月5日か3日)、水無月大祓式(人形祓)(6月30日)、火焚祭(お火焚き祭、火焚神事)(11月21日)、大祓式(人形祓)(12月31日)。
 毎月21日に月次祭。


*年間行事は中止・日時・内容変更の場合があります。
*年号は原則として西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。

*参考文献 『京都・山城寺院神社大事典』『京の怪談と七不思議』『お稲荷さんの起源と信仰のすべて 稲荷大神』『稲荷信仰と宗教民俗』


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 鎌達稲荷神社 〒601-8466 京都市南区唐橋西寺町57   075-691-9588
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